賢く食べるコツ

いつものメニューにちょい足し! 栄養を効率よく摂る簡単な方法


健康のために栄養を意識していても「もっとよい食べ方はあるのかな?」と感じることはありませんか?
実は、食材の組み合わせには「フードシナジー」と呼ばれる相乗効果があり、一緒に食べることで栄養の吸収率がぐんと良くなることがあります。
つまり、日々のちょっとした工夫で、栄養をより有効活用できるようになるのです。
今回は、代表的な栄養素の組み合わせを紹介し、毎日の食卓ですぐに活かせる具体的な食べ方を解説します。

知っておきたい要点

  • ビタミンA・D・E・K(脂溶性ビタミン)は、油と一緒に摂ると吸収率が高まる。
  • 骨を強くするには、カルシウムだけでなくビタミンD・Kもあわせて摂ることが重要。
  • 植物性食品に含まれる鉄分(非ヘム鉄)は、ビタミンCや動物性たんぱく質と一緒に摂ると吸収が良くなる。
  • いつものメニューに「ちょい足し」するだけで、栄養効率はアップする。

身体の調子を整える! 脂溶性ビタミンは油脂と一緒に摂ろう

ビタミンA、D、E、Kは「脂溶性(しようせい)ビタミン」と呼ばれ、油に溶けやすい性質を持っています。この性質のおかげで、油と一緒に摂ることで体内での吸収率が高まるのです。

理由はシンプルです。食事に含まれる油は、これらのビタミンを包み込み、血液に乗せて全身へ運ぶ「運び屋」のような役割をしてくれます。そのため、油と一緒に食べることで、ビタミンが効率よく体に運ばれるようになるのです。
実際に、野菜サラダとスクランブルエッグ(油を含む)を一緒に食べたグループは、野菜サラダだけを食べたグループよりもビタミンEの吸収率が高かったという報告もあります。

調理のポイント

注意点として、「炒める・揚げる」といった調理で加熱しすぎると、食品に含まれるビタミンが減ってしまうことがあります。
脂溶性ビタミンをしっかり摂りたいときは、加熱時間を短くしてサッと炒めるか、サラダにオイル入りドレッシングをかけるなどの工夫をしてみましょう。

【脂溶性ビタミンの主な働きと多く含む食材】

ビタミン名

働き

多く含む食品

ビタミンA

目の正常な機能を維持、皮膚粘膜の形成など

レバー、卵黄、牛乳、緑黄色野菜など

ビタミンD

カルシウムの吸収促進、ホルモン分泌の調整など

卵黄、脂ののった魚、牛乳、きのこ類など

ビタミンE

抗酸化作用など

種実類など

ビタミンK

血液凝固、骨形成の促進など

緑黄色野菜、豆類、海藻類など

実践のコツ

  • 野菜サラダに、ナッツやアボカドをトッピングする
  • 温野菜や蒸し野菜には、オイル入りドレッシングをかける
  • 野菜料理(副菜)と一緒に、肉や魚、卵などを使った料理(主菜)を食べる

無理のない範囲で、日々の食事に取り入れてみましょう。

骨の健康には、カルシウム×ビタミンD×ビタミンK

骨の主な材料であるカルシウムは、実は吸収されにくい栄養素で、大人の場合25〜30%程度しか吸収されません。そんなカルシウムの吸収を助けてくれる強力なパートナーが「ビタミンD」です。さらに、「ビタミンK」には取り込んだカルシウムを骨にくっつける働きがあります。
骨の健康が気になる方は、これら3つの栄養素をチームとして意識して摂りましょう。

【多く含む食材】

  • カルシウム:乳製品、小魚、大豆製品など
  • ビタミンD:サケやサンマ、イワシ、きのこ類など
  • ビタミンK:かぶの葉やほうれん草などの緑黄色野菜、納豆、海藻など

実践のコツ

3つを一緒に摂れるおすすめメニュー例です。

  • サケ(Vit.D)とほうれん草(Vit.K)のクリームグラタン(Ca)
  • 納豆(Vit.K)きのこ(Vit.D)のチーズ(Ca)焼き

ほかにも、「ひじきと大豆の煮物」に「舞茸」をプラスするなど、普段のメニューにちょっと食材を加えるだけでもOKです。

【貧血予防】非ヘム鉄はビタミンCか動物性たんぱく質と一緒に

貧血予防に欠かせない「鉄」には2種類あります。

  • ヘム鉄:肉や魚などの動物性食品に多く含まれる。吸収されやすい。
  • 非ヘム鉄:野菜などの植物性食品に多く含まれる。吸収されにくい。

日本人が食事から摂っている鉄の多くは、植物由来の「非ヘム鉄」だといわれています。
非ヘム鉄はそのままでは吸収率が低いですが、「ビタミンC」や「動物性たんぱく質(肉・魚・卵)」と一緒に摂ることで、吸収率がぐっと高まります。

実践のコツ

1. ビタミンCと組み合わせる
ひじきや豆類などを食べるときは、ブロッコリーやパプリカなどビタミンCが豊富な野菜を合わせましょう。食後のデザートに果物を食べるのも、手軽な方法です。

2. 動物性たんぱく質と組み合わせる
青菜や海藻の和え物にツナ缶を足したり、卵焼きに大根の葉や納豆を混ぜたりするだけで、簡単に貧血対策メニューになります。

まとめ

毎日の食事でちょっとした工夫や食べ合わせを意識すれば、栄養の吸収率を高めることができます。
難しいことを考える必要はありません。「野菜には少し油を足す」「小魚ときのこを合わせる」など、できることから試してみませんか?

参考出典

  1. 池田彩子ほか,食事中の脂質は脂溶性ビタミンの吸収を増加させる,ビタミン,91巻10号,2017,p589-591
  2. 「健康食品」の安全性・有効性情報 ビタミンについて|国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
  3. 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書|厚生労働省

【文責】Pep Up ラボ編集部

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※本記事は一般的な健康情報を提供しています。治療・相談は医療機関にご相談ください。

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