賢く食べるコツ

食物繊維は炭水化物!炭水化物の種類と上手に摂るコツ(8/4は栄養の日)


「炭水化物=太る」と思っていませんか?炭水化物は摂りすぎだけでなく、不足にも気を付けたい栄養素です。

今回は、炭水化物の種類や働き、上手に摂るコツを紹介します。炭水化物について正しい知識を身に付け、健康的な食生活を目指しましょう。

知っておきたい要点

炭水化物は「糖質」と「食物繊維」の総称で、私たちの体にとって重要なエネルギー源です。糖質は脳や身体の活動に不可欠で、不足すると集中力の低下や疲労感を招きます。一方、食物繊維は腸内環境を整え、生活習慣病の予防にも役立ちます。極端な糖質制限や、食物繊維不足に偏ることなく、毎食適量をバランスよく摂ることが健康維持のカギです。ご飯やパンなどの主食は控えすぎず、野菜や豆類など食物繊維を含む食材と組み合わせることで、炭水化物を賢く摂取しましょう。

炭水化物とは

炭水化物とは、体内で吸収されてエネルギー源となる「糖質」と、体内の消化酵素では消化できない「食物繊維」の総称です。
なお、炭水化物の重要な役割はエネルギー源です。炭水化物から得られるエネルギーのうちほとんどは糖質に由来し、食物繊維に由来するものはわずかな量です。
糖質は体内で消化吸収されるとブドウ糖や果糖となり、エネルギーを産生します。その際は、糖質1gあたり4kcalを生み出します。
一方、食物繊維は腸内細菌による発酵分解によってエネルギーを産生します。その量は、一律でなく食物繊維1gあたり0〜2kcalと考えられています。

糖質の働き

糖質の主な役割は、脳や神経組織などブドウ糖しかエネルギー源として利用できない組織にブドウ糖を供給することです。そのため、糖質が不足すると脳がエネルギー不足となり、思考や集中力が低下します。ほかにも、冷や汗や手足のふるえなど低血糖症状があらわれたり、疲れやすくなったりするでしょう。
なお、脳は体重の2%ほどの重量であるにもかかわらず、基礎代謝※の20%を消費すると考えられています。

※ 基礎代謝とは、生きるために最低限必要なエネルギーのこと。体温維持や呼吸などに使われるエネルギー
たとえば基礎代謝が1500kcal/日の場合、脳のエネルギー消費量は300kcalとなります。300kcalは、75gのブドウ糖が産生するエネルギー量です。脳以外の組織でもブドウ糖が必要であることを考慮すると、最低限必要な糖質の量は1日100gと推定されています。
ただし一度にたくさんの糖質を摂取すると、消費できなかった分は中性脂肪として身体に蓄積されます。つまり、糖質は適宜適量を補給する必要があるのです。

食物繊維の働き

食物繊維には、水に溶けやすい水溶性のものと、水に溶けにくい不溶性のものがあります。
水溶性食物繊維は、体内でゼリー状になり栄養素の吸収速度を緩やかにします。それだけでなく、コレステロールやナトリウムを排出する働きもあるのです。
一方で、不溶性食物繊維は水分を吸収して便のカサを増しスムーズな排便を促します。また水溶性、不溶性どちらの食物繊維も善玉腸内細菌のエサとなるため、腸内環境の改善にも役立ちます。

このような働きのある食物繊維は、肥満や脂質異常症、糖尿病、高血圧など生活習慣病の予防効果が期待されています。

どのくらい摂ればいいの?

日本人の食事摂取基準によると、炭水化物の摂取目標は総エネルギー摂取量の50〜65%に相当する量とされています。たとえば1日2000kcal摂取する場合、1000〜1300kcalを炭水化物由来のエネルギーにするということです。
炭水化物(糖質)は1gあたり4kcalを産生しますから、1日に2000kcal摂取する場合は250〜325gの炭水化物を摂るのが理想的です。なお「250gの炭水化物を摂る=250gのご飯を食べる」ではありません。主な食品に含まれる炭水化物量はのちほど紹介します。
炭水化物の中でも食物繊維はさまざまな病気との関連が認められているため、成人男性ではおおよそ22g以上※、女性では18g以上と個別に目標量が設定されています。

※ 年齢によって若干異なります。
さらに、生活習慣予防の観点から考えると、理想的な食物繊維の摂取量は1日24g以上と考えられています。普段から目標量を摂れている方は、1日24gを目指しましょう。

炭水化物を多く含む食材

炭水化物は、ご飯、パン、麺類などの主食に多く含まれます。そのほか、いも類、砂糖、果物にも含まれる栄養素です。

食品名

1食の目安量

目安量に含まれる炭水化物量

白米

150g(お茶碗軽く1杯)

55.7g

玄米

150g(お茶碗軽く1杯)

53.4g

食パン

60g(6枚切り1枚)

27.8g

ライ麦パン

60g(6枚切り1枚)

31.6g

パスタ/茹で

230g(1人前)

74.1g

そば/茹で

170g(1人前)

44.2g

うどん/ゆで

170g(1人前)

36.7g

じゃがいも/生

150g(中1個)

23.9g

さつまいも/生

100g(中1/2本)

33.1g

砂糖(上白糖)

9g(大さじ1)

8.9g

バナナ

100g(1本)

22.5g

りんご

100g(1/2個)

16.2g

食物繊維は、野菜、穀類、豆類、きのこ類、いも類に多く含まれます。

食品名

1食の目安量

目安量に含まれる食物繊維量

玄米

150g(お茶碗軽く1杯)

2.1g

ライ麦パン

60g(6枚切り1枚)

3.4g

さつまいも

100g(中1/2本)

2.8g

里芋

50g(1個)

1.2g

納豆

50g(1パック)

3.4g

いんげん豆(茹で)

40g(1食分)

5.4g

ごぼう

30g(1/5本)

1.7g

ブロッコリー

30g(小房3つ分)

1.5g

切干大根(乾燥)

10g(1食分)

2.1g

しいたけ

20g(1枚)

0.9g

しめじ

25g(1/4パック)

0.9g

炭水化物を上手に摂るコツ

炭水化物を上手に摂るには、糖質の過剰摂取と食物繊維の摂取不足に注意しましょう。これらを防ぐには、次のように工夫が効果的です。

  • ご飯、パンなどの主食は1食1人前に留める
  • 毎食、野菜のおかずを用意する

近年、糖質制限ダイエットが流行っていますが、主食を抜くなど過度に糖質を減らすのも疲れやすくなったり、集中力が低下したりと身体によくありません。また糖質由来のエネルギーが不足すると、筋肉を分解してエネルギーを作ります。そのため、代謝が低下しダイエット効果が得られにくくなるだけでなく健康へも影響します。
また砂糖などを多く使用した菓子などは、血糖値を急激に上げます。血糖値が急上昇すると、動脈硬化が進行したり糖尿病の発症リスクが高まったりと体に負担がかかります。そのため糖質は、菓子ではなく主に穀類やいも類などから摂ることが望ましいです。
食物繊維には栄養素の吸収を穏やかにする働きがあり、糖質と一緒に摂ると血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。おにぎりやジャムパンなど単品で済ませてしまいがちな主食も、具沢山スープやサラダなどと一緒に食べるといいでしょう。

まとめ

炭水化物は糖質と食物繊維の総称で、どちらも私たちが生きていくうえで欠かせない栄養素です。糖質の過度な制限や過剰摂取、食物繊維の摂取不足に注意してください。
紹介した食材や上手に摂るコツも参考に、毎食炭水化物が適量補えるよう日頃の食事を見直してみましょう。

参考出典

  1. 日本人の食事摂取基準(2025年版)策定検討会報告書|厚生労働省
  2. 食品成分データベース|文部科学省

【文責】Pep Up ラボ編集部

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※本記事は一般的な健康情報を提供しています。治療・相談は医療機関にご相談ください。

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