健康づくり・美容

「なんとなく不調」は腸から?腸内細菌と健康の関係


腸は「第二の脳」とも呼ばれ、免疫・代謝・メンタルなど全身の健康に深く関わっています。
近年の研究により、腸内細菌の状態は食事・運動・睡眠・ストレスなど毎日の習慣で大きく変化することがわかってきました。

近年、腸内細菌検査が気軽に行えるようになりました。腸の“今”を知ることは、生活改善のヒントを見つける第一歩です。
この記事では、腸内細菌の基礎から、生活習慣との関係、腸内を知るメリットをやさしく解説します。

知っておきたい要点

  • 腸には100兆個以上の細菌が存在し、免疫・代謝・メンタルに関わる
  • 腸内細菌は食事・運動・睡眠・ストレスなどの生活習慣で変化する
  • 腸内環境を知ることは自分に合った生活改善のヒントになる
  • 菌の特徴(善玉菌の不足・多様性の低下など)から行動改善の方向性がわかる
  • 腸内を知ることは“なんとなく不調”に気づくきっかけにもなる

腸内から“自分らしさ”が見えてくる

最近、なんとなく疲れやすい。肌の調子がゆらぐ。気分が落ちやすい…。
病院に行くほどではないけれど、「前と少し違うな」と感じる瞬間はありませんか?

こうした“なんとなくの不調”の背景には、腸内細菌のバランスが関係していることが知られています。腸は食べ物の消化だけでなく、免疫・代謝・メンタルなど心身の調子に大きく関わっています。
腸内細菌の状態を知ることは、自分の健康を見つめ直すヒントになります。

腸内細菌とは?

私たちの腸には100兆個以上の細菌がすみ、「腸内フローラ(腸内細菌叢)」と呼ばれる環境をつくっています。

  • 免疫細胞の多くが腸に集まるなど、免疫の中心的な役割を担う
  • 腸でつくられる物質が脳の働きや気分に影響するとされる
  • 栄養吸収・代謝にも関係する

特定の菌だけがよいわけではなく、多様な菌がバランスよく存在することが健康にとって大切とされています。

腸内細菌と生活習慣の関係

食事

野菜・豆類・海藻などに含まれる食物繊維は腸内細菌のエサとなり、腸の調子を整える物質の産生につながります。

運動

運動習慣がある人は、腸内細菌の多様性が高い傾向があることが報告されています。

睡眠

睡眠不足は腸内細菌叢を乱し、腸と脳が互いに影響し合う「脳腸相関(※)」にも影響するとされています。
※脳と腸が神経やホルモンを通じてお互いに影響し合い、心や体の状態を左右するしくみ

ストレス

強いストレスは腸の働きを弱め、腸内細菌のバランスが崩れやすくなります。

腸内細菌を「調べる」メリット

腸内細菌検査は病気を診断するものではありませんが、
自分の体質や生活習慣を見直すためのヒントを得る手がかりになります。

調べることで以下のような情報が得られる場合があります:

  • 善玉菌・悪玉菌・日和見菌(※1)のバランス
  • 菌の多様性(豊かさ)
  • ビタミンや短鎖脂肪酸(※2)などをつくる力の傾向
  • 炎症・免疫に関連する菌の状態
  • 脳腸相関に関わる菌の構成

※1 ふだんは悪さをしないが、体調を崩したときなどに悪影響を及ぼすことがある腸内細菌
※2 腸内細菌が食物繊維を分解してつくる体に良い働きをする成分

腸内を知ると、生活改善のヒントが具体的に

腸内細菌の個性は人それぞれ。だからこそ、自分の腸内に合わせた生活改善がしやすくなります。

● 善玉菌が少ない場合

  • ヨーグルト・納豆など発酵食品を増やす
  • 野菜・豆類・海藻などの食物繊維を意識してとる

● 多様性が低い場合

  • 食品の種類を増やす(野菜は1日5色など)
  • 新しい食材や調理法を試す

● 炎症系の菌が多い傾向

  • 揚げ物・加工食品を控える
  • 睡眠改善や軽い運動を取り入れる

● ビタミン産生菌が弱い場合

  • 緑黄色野菜・大豆食品・ナッツ類をとり入れる

どんな人におすすめ?

  • 腸活をしているが成果が見えにくい
  • 便通やお腹の調子に波がある
  • 食生活を見直したい
  • “なんとなく不調”が続いている
  • 美容・体調管理を内側から考えたい
  • 自分に合う生活習慣のヒントがほしい

まとめ

腸内細菌は、免疫・代謝・メンタルなど全身の働きに影響を与える重要な存在です。
自分の腸内環境を知ることは、「今の自分に必要な生活習慣は何か」を考える大きなヒントになります。

食事・運動・睡眠・ストレスケアなどの小さな積み重ねが、腸と全身のコンディション作りにつながります。

  1. 健康情報誌「消化器のひろば」No.19-2|日本消化器病学会
  2. Conlon MA, Bird AR. The impact of diet and lifestyle on gut microbiota and human health. Nutrients. 2015;7(1):17–44.
  3. Carabotti M, et al. The gut–brain axis: interactions between enteric microbiota and nervous systems. Nat Rev Gastroenterol Hepatol. 2015;12:555–563.
  4. McDonald D, et al. American Gut: an Open Platform for Citizen Science Microbiome Research. mSystems. 2018;3(3):e00031-18.
  5. Barton W, et al. The microbiome of professional athletes differs from that of more sedentary subjects. Nat Commun. 2018;9:537.

【文責】Pep Up ラボ編集部

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※本記事は一般的な健康情報を提供しています。治療・相談は医療機関にご相談ください。

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