お口の健康

一生ものの歯を守る!「デンタルフロス」の効果的な使い方


6月4日~10日は「歯と口の健康週間」です。
歯の寿命を延ばすためには、むし歯や歯周病などの早期発見・早期治療が重要です。

実際に、歯のトラブルで想像以上に苦痛を感じたことがある方は多いのではないでしょうか。歯を失う1番の原因と言われている「歯周病」の保有率は40代では約4割、50代では約5割と年々増加傾向です。歯を失うと、治療に数十万円かかることもあり、歯は資産価値が高いとも言われています。

1度失った歯を戻すことはできません。歯を失わないためにも日頃からお口のケアが大切です。今回は、お口のケアから「デンタルフロス」についてお伝えします。

デンタルフロスはなぜ必要?

歯磨きをしている方は多いと思いますが、歯磨きだけでは約60%しか口腔内の汚れがとれず、その磨き残しが虫歯、歯周病の原因になると言われています。

また、歯周病は汚れから発生する炎症物質により、臓器への慢性炎症へとつながります。その結果、糖尿病や心疾患などの大病のリスクを高めることがわかっています。フロスを使用する人はしない人に比べ、歯周病のリスクが約3割低いとも言われています。
つまり、お口の健康を守ることは、全身の健康を守ることにもつながります。そのためにも、デンタルフロスを用い、歯の隙間に溜まる汚れ(プラーク)を取り除きましょう。

デンタルフロスの種類と選び方

デンタルフロスは主に形状とワックス加工の有無によって以下のような種類があります。

【形状の種類】

  • 糸巻きタイプ:指に巻くタイプのものです。フロスの扱いに慣れている方におすすめです。使用時の長さは自分の指先から肘くらいの長さです。
  • ホルダータイプ:持ち手があり使いやすいタイプのものです。初めて使う方、お子さんやご高齢の方におすすめです。

【ワックスの有無】

  • ワックス付き:歯の間に通しやすく初めて使う方におすすめです。アンワックスに比べ、汚れが取りづらいと言われています。
  • アンワックス:ワックスが付いていないため、汚れが取れやすく、汚れをしっかり取りたい方におすすめです。ワックスがついていないため、滑りにくく無理やり歯の間に入れると歯茎を傷つけることがあります。

効果的な使い方

どのタイプのデンタルフロスも効果的に使うためには、以下の点を意識しましょう。
歯と歯の隙間にフロスを通す時は、ノコギリを引くように前後に動かしながら通します。そして、上下ゆっくり動かし汚れを取り除きましょう。この時、無理やりフロスを通そうと強く入れると、歯茎を傷つけ出血することがあります。慣れるまでは、鏡を見ながら行うと良いでしょう。

歯磨きは、フロス後に行います。この順番で行うことにより、多くの歯磨き粉に含まれているフッ素(歯を強くし、虫歯になりにくくするもの)が、歯全体に行き届きやすくなります。

フロスは、毎食後に行うことが理想的ですが、1日1回夜だけでも構いません。また、歯の隙間が広い場合はデンタルフロスではなく、歯間ブラシの使用をおすすめします。ただし、お口の状態は個人差があり、その人に合ったケアが大切です。そのためにも、定期的に歯科検診を行い、口腔ケアについてアドバイスをもらいましょう。

習慣化のヒント

最後に、面倒くさくなりがちなフロスを続けるコツをいくつかご紹介します。

  • フロスを目につく場所に置く:毎日目にすることで意識が高まります。
  • 自己宣言:デンタルフロスに関する目標を立てましょう。目標はより具体的かつスモールステップから立てると負担が少なく、達成しやすいと言われています。まずは、「気になる所だけ」、「◯分間だけ」など継続しやすい目標を設定し、毎日行えるようにしましょう。
  • 時間や場所などを決める:日々のルーティーンの中から「お風呂上がり」や「浴室で」など特定の場面をひもつづけてフロスを行なうことで、習慣化しやすくなると言われています。

まとめ

歯の健康は、全身の健康にもつながります。
歯ブラシとデンタルフロスの二刀流で一生ものの歯を守りましょう。自分に合ったフロスを選び、正しい方法、順番で行うことが効果的です。初めて使う方は、習慣化することから始めましょう。

参考出典

  1. 令和4年歯科疾患実態調査結果の概要|厚生労働省
  2. 左近帆乃佳, 他. 歯垢の磨き残し部位からみた非利き手での歯磨きの特徴. 日本保健科学学会誌. 2023. 26(1). pp16-24
  3. 健康づくりサポートネット 口腔の健康状態と全身的な健康状態の関連|厚生労働省
  4. 基本的な歯の磨き方<5>歯周病対策!補助器具の使い方|日本歯科医師会
  5. 健康づくりサポートネット 歯間部清掃(デンタルフロス・歯間ブラシ)|厚生労働省
  6. Fatemeh Mazhari, et al. The effect of toothbrushing and flossing sequence on interdental plaque reduction and fluoride retention: A randomized controlled clinical trial. Journal of Periodontology. 2018. 89(7). pp824-832
  7. 健康づくりサポートネット 生活習慣改善領域におけるナッジの具体例と有効性|厚生労働省
  8. Kyungdo Han, et al. Association between oral health behavior and periodontal disease among Korean adults: The Korea national health and nutrition examination survey. Medicine. 2017. 96(7). e6176

【文責】Pep Up ラボ編集部

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