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お口の健康

あなたの口腔内は清潔?口腔ケアの重要性と歯周病による全身への悪影響について


口腔内が清潔に保たれていないと、全身へさまざまな悪影響を与えるかもしれないといわれているのはご存じでしょうか?
今回は、実際に口腔内を清潔に保つ重要性と、歯周病による全身への悪影響について詳しく紹介します。

50歳代でも自分の歯を失っている?

50歳代と聞くと、まだまだ若いイメージがありますが、実は自分の歯を失っている方が一定数いることがわかっています。
永久歯(成人の歯)は上下左右に合計32本あり、抜くことが多い親知らずを除く28本の歯が残っていると歯を失っていない状態となります。

「令和4年歯科疾患実態調査」によると、歯の残存本数は40歳代では27.6~28.4本で、自分の歯を失っている方は少ないのですが、50歳代になると、25.8~26.9本となっており、親知らず以外にも2本程度減っていることがわかります。
年代が上がるにつれて残存本数は減り続けています。

歯を失う代表的な原因は虫歯と歯周病です。
大切な歯を失わないために、歯の健康状態を確認しておくことが必要です。それを調べるための「歯科健診」や、虫歯・歯周病などの早期発見を目的とした「歯科検診」を定期的に受診することはとても大切です。

歯科健診と歯科検診の違いについて、詳しくはこちらを参考にしてください。
歯を大切に!歯科検診と歯科健診の違いとは?

2024年8月にPep Upリサーチ(※)で実施した「歯の健康に関するアンケート」の結果(有効回答数:9,968人、平均年齢:50歳)によると、過去1年間に歯科健診・検診を「受診した」方は67%でした。
2022年度に行われた国の調査結果と比べると、約10%高いという結果で、Pep Upユーザーは歯の健康に対する意識が高いと言えるかもしれません。
また、検診(健診)受診者のうち89%が「かかりつけ歯科」で受診しており、多くの方が歯の治療歴があり定期的に歯科を受診しているためだと思われます。これもPep Upユーザーの歯の健康意識の高さを示す結果だと言えるかもしれません。

※Pep Upリサーチでは,、健康保険組合にご所属のPep Upユーザー様に対して健康に関する様々なアンケートを実施しています。アンケートごとに性別・年齢・ご加入の健康保険組合などから対象を設定したご協力のお願いをしています。このアンケートで本人が特定されることはありません。

口腔ケアをしないと生じる虫歯・歯周病のメカニズム

虫歯と歯周病は、どちらも口腔内を清潔に保てていない場合に発生しやすくなる病気ですが、それぞれの原因は異なります。

まず虫歯は、歯の表面に付着した虫歯菌が歯自体を破壊するもので、症状としては、歯の表面に穴ができることがあります。

一方歯周病とは、口腔内細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐき(歯肉)や、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。症状としては、歯ぐきの赤みや腫れ・出血などがみられ、最終的には歯が抜けてしまう場合もあります。

歯周病は全身に悪影響を及ぼす危険性がある

最近では、歯周病が歯を支える骨を溶かして歯を失う原因になるだけでなく、全身にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があるともいわれています。

糖尿病のリスクが上昇する

糖尿病とは、血糖を下げるインスリンの作用不足により高血糖が慢性的に続く病気です。日本には糖尿病の人や糖尿病が強く疑われる人、可能性を否定できない人が、合わせて約2,000万人いるともいわれています。

歯周病による炎症で、血糖値が上昇しやすくなるだけでなく、歯周病菌が血液に乗って全身を巡り、インスリンの働きを低下させ、糖尿病に悪影響を及ぼすともいわれています。

血管を詰まらせる危険性が高くなる

歯周病の原因となる菌により、血管内にプラーク(粥状の沈着物)が作られる危険性が高くなります。もし、プラークがはがれて、血液の塊ができて、血管に詰まれば心筋梗塞や脳梗塞のような病気になります。

最近では、歯周炎が重度であるほど、歯周病菌が全身の血管をめぐり炎症を起こすことにつながり、さらには梗塞をおこす危険性が高くなる可能性があることがわかっています。

誤嚥性肺炎も発症しやすくなる

食べ物や異物を食道ではなく、誤って気管に飲み込んでしまうことを誤嚥といいます。誤嚥によって雑菌が繁殖して発症する肺炎を誤嚥性肺炎といいます。多くは高齢者がかかりますが、40〜50歳代でも発症する場合があります。

誤嚥性肺炎の原因となる細菌の多くは、歯周病菌であると報告されています。

口腔ケアにはセルフケアとプロフェッショナルケアがある

実際の口腔ケアについて紹介します。
口腔ケアは、自分自身がおこなうセルフケアと、歯科医院で歯科医師や歯科衛生士が行うプロフェッショナルケアにわかれます。

自分で行うセルフケア

セルフケアは、歯磨きや歯間ブラシなどを使用して、虫歯や歯周病の原因となる細菌の数を減らし、口腔内を清潔に保つことです。虫歯・歯周病などの予防効果が期待できます。歯磨きは毎食後におこなうのが最適ですが、それが難しければ、朝食後と就寝前の2回は歯磨きをおこないましょう。

歯間ブラシの使用回数に決まりはありませんが、1日に1回以上できるのが理想です。ただし、歯間ブラシの対象者はすべての方ではなく、主に歯周病の方が対象です。

歯間ブラシを使用することで、歯と歯のすき間が広く空いているところの汚れを取ることができますが、歯周病ではない方であれば、歯肉の状態が良く、歯肉の引き締まりがみられるため、歯間ブラシは通りません。そのような状態で無理に歯間ブラシを通すと、歯と歯の間を広げてしまったり、歯ぐきを傷付ける原因となります。

そのため、歯周病などの問題がない方であれば、歯間ブラシではなく、デンタルフロスの使用がお勧めです。

「歯の健康に関するアンケート」では日頃の歯磨き・口腔ケアで取り組んでいることについても回答いただきました。こちらは複数回答となりますが、「朝の歯磨き」と「寝る前の歯磨き」が8割以上に対して「昼食後の歯磨き」は36%と低く1日2回の歯磨き習慣者もいるようでした。
このほか、「デンタルフロスなどを使った歯間部のケア」は5割、「フッ素入りの歯磨き粉の使用」は4割弱の回答で、歯磨き以外にも口腔ケアに取り組んでいることがわかりました。

歯科医院で行うプロフェッショナルケア

プロフェッショナルケアは、歯石の除去・歯周病治療・フッ素塗布などがあり、セルフケアでは落としきれない汚れなどを落とし、虫歯・歯周病などの予防効果だけでなく、歯の強化にも効果があるといわれています。

歯科医院では、歯石の除去・歯周病治療など以外にも、フッ素塗布も行っています。
歯科医院で使用するフッ素は薬局などで一般販売されているものより高濃度なため、より強い効果も期待できます。
しかし、濃度の高いフッ素は、取り扱いを誤ると健康被害が生じる恐れがあります。 そのため自宅では、フッ素配合歯磨剤(歯磨き粉)を使用して歯を磨く程度にしましょう。

口腔ケアは、この2つをバランス良くおこなうことが重要なため、セルフケアを毎日おこなうとともに、3ヵ月に1回程度を目安にプロフェッショナルケアも取り入れましょう。

まとめ

口腔内の清潔さが不十分な状態が続くと、虫歯・歯周病などを発症してしまう危険性が高くなり、場合によっては、糖尿病や脳梗塞になるリスクが高まるともいわれています。

Pep Upリサーチのアンケート結果では、回答者全体のおよそ7割は過去1年間に歯科健診・検診を受けていました。
最後に歯科健診・検診を受けたのはいつでしょうか?しばらく受けていない方、今年はまだ受けていないという方はぜひ受診をしましょう。

今回の内容を参考に、日々のケアをおこなって口腔内の清潔を保つようにしましょう。

参考出典

  1. 令和4年歯科疾患実態調査結果の概要|厚生労働省
    https://www.mhlw.go.jp/content/10804000/001112405.pdf
  2. 平成30年国民健康・栄養調査結果の概要|厚生労働省
    https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000688863.pdf
  3. Takanori Shinjo et al. The bidirectional association between diabetes and periodontitis, from basic to clinical,Japanese Dental Science Review. 60,15-21, 2024
  4. Armin J. Grau, MD et al. Periodontal Disease as a Risk Factor for Ischemic Stroke. 35(2), 496-501, 2004
  5. Adriana Cagnani et al. Periodontal disease as a risk factor for aspiration pneumonia: a systematic review. Bioscience Journal. 32(3), 813-821, 2016
  6. 歯周病が全身に及ぼす影響|日本臨床歯周病学会
    https://www.jacp.net/perio/effect

【文責】Pep Up ラボ編集部

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※本記事は公開日時点の情報をもとに作成しています。制度や医療情報は変更される場合があります。
気になる症状や治療については、医療機関へご相談ください。

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