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健診の基礎知識

健康診断を受けないとどうなる?法律が守るあなたの健康


健康診断のお知らせが届いた時に「また健康診断の季節か、面倒なんだよな…」と思ったことがあるかもしれません。

もし実際に健康診断を受けなかったら、どうなってしまうのでしょうか。
今回は健康診断に関わる法律や種類、目的についてお話します。

健康診断を受けないと罰せられる?

企業にお勤めの方は「労働者」の立場となり、「健康診断を受けるように」と指示があった場合は受診する必要があります。では、もし健康診断を受けなかった場合、どうなるのでしょうか。
「罰せられるのかな?」と思ってしまいそうですが、受診者本人が直接罰せられることはありません。あなたを雇用している企業側が「雇用している労働者に健康診断を受けさせなかった」として50万円以下の罰金が課される場合があります。

そのため、企業側が対策として「期限までに健康診断を受けること」と規則を設けている場合も多いです。守らなかった場合は業務命令違反として懲戒処分を受ける可能性があるかもしれません。 罰則がないとしても、健康診断を受けないと健康上の問題を早期発見する貴重な機会を無駄にしてしまうことになります。
健康診断は欠かさず受けましょう。

健康診断が義務化されている理由

なぜ労働者の健康診断が義務化されているか、理由は大きく3つあります。

  1. 労働者の健康管理を徹底し、健康上の問題を早期発見、予防するため
  2. 労働者の健康状態を把握し、企業の生産性を維持できるようにするため
  3. 病気の早期発見と予防によって、社会全体の医療費抑制につながるため

このように、健康診断によって労働者、企業、社会全体それぞれにメリットが期待できます。

健診には種類がある

そんな大切な役目を持った健康診断ですが、種類があるのをご存知でしょうか。大きく分けて2種類あり、それぞれ目的や対象が違います。

法定健診

法定健診は、労働安全衛生法に基づいて行われます。前述の通り、労働者の健康管理を目的として、企業に義務づけられた健診です。
年に一回など、定期的に受診のお知らせがある「定期健康診断」や、入職時に行われる「雇入時健康診断」なども含まれます。
検査の内容は、年齢や労働環境によって異なりますが、

  • 身体測定(身長、体重、腹囲)
  • 視力・聴力検査
  • 胸部エックス線検査
  • 血圧
  • 血液検査(貧血、肝機能、脂質、血糖)
  • 尿検査
  • 心電図検査

といったものです。
若い人は実施しなくてもいい検査があったり、定期的な夜勤や有害物質を取り扱うような業務を行ったりする場合は「特定業務従事者健診」として追加の検査が必要になる、など色々なパターンがあります。企業から指示された検査は全て受けるようにしましょう。

特定健診

一方、特定健診は「高齢者医療確保法」に基づいて行われます。健康保険組合や市区町村などの保険者に義務付けられていて、主に生活習慣病の早期発見や予防を目的としています。
40歳から74歳までの医療保険加入者を対象とした、いわゆる「メタボ健診」と呼ばれるものです。

  • 問診
  • 身体測定(身長、体重、BMI、腹囲)
  • 血圧測定
  • 血液検査(脂質、血糖、肝機能など)
  • 尿検査
  • 心電図検査
  • 眼底検査

などを年に1回実施して、その検査結果から必要と判断された場合、生活習慣を見直すための特定保健指導が行われます。

法定健診では労働環境から生じる健康リスクを評価し、特定健診では生活習慣による健康リスクに焦点を当てている、ということです。

同時に受けている可能性も

2つの健診の内容を見て「同じ検査がたくさんある」とお気づきでしょうか。重複する検査は複数あります。
そのため、両方の健診を受ける必要がある場合、共通の検査は1回で行うようになっていることが多いでしょう。それぞれの健診に必要な項目を追加すると効率的に健診が受けられるためです。
「2つも健診を受けてないんだけど」と思った方も、無意識に同時に受診している場合がほとんどだと考えられます。

健康診断を受診しない場合のリスク

最後に、万が一健康診断を受診しなかった場合どうなるか、ご紹介します。

  • 健康問題の予防や、病気を早期発見する機会が失われる
    もし病気が隠れていた場合、悪化して命に関わる可能性があります。治療のための医療費や時間も、余計にかかるかもしれません。
  • 労働者としての義務を果たさないことになる
    前述の通り、企業の規則を守らなかった場合は懲戒処分になる可能性があります。

また、健康診断の結果、二次検査を受けるように指示があった場合は必ず受けるようにしましょう。「指示があったにもかかわらず二次検査を受けなかった人は、喫煙や朝食欠食、肥満などの良くない生活習慣と関わりがあった」との報告もあります。
また、40〜80歳代の調査では、健康診断の未受診者は受診者に比べてどの年代でも医療費が高い傾向が示されています。
将来も元気に暮らせるように、普段から自分の健康にも興味を持ち、生活習慣も振り返ってみましょう。

まとめ

企業に勤める方にとって、健康診断の受診は義務です。
もし受診しなかった場合、広い目で見ると個人だけでなく職場や社会全体にも影響する可能性があります。
複数の種類がありますが、それぞれ目的が異なるものです。「なぜ健診が行われるのか」を考えてみると、だんだん前向きに受けようという気持ちになってきませんか?
「会社が健康チェックの機会を与えてくれる」という気持ちで、必ず受診しましょう。

参考出典

  1. 労働安全衛生法|厚生労働省
  2. 労働安全衛生法に基づく定期健康診断等のあり方に関する検討会報告書|厚生労働省
    https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11303000-Roudoukijunkyokuanzeneiseibu-Roudoueiseika/0000149587.pdf
  3. 労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう|厚生労働省
    https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000103900.pdf
  4. 生活習慣病の予防と早期発見のために がん検診&特定健診・特定保健指導の受診を!|政府広報オンライン
    https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201402/1.html#section2
  5. 石井香織,他.二次検査未受診に影響を与える要因の分析.人間ドック,2018,33(3),471-477

【文責】Pep Up ラボ編集部

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