大病院へ直行の前にまずはかかりつけ医へ:選定療養費とは

体調を崩したとき、「とりあえず大きな病院へ行けば安心」と考えがちですが、必ずしも最適な行動とは限りません。
紹介状なしで大病院を受診すると「選定療養費」の負担が生じる場合があり、まずは身近な「かかりつけ医」への受診が推奨されています。
本記事では、選定療養費制度の仕組みとかかりつけ医を持つメリット、医療機関の上手な選び方を解説します。
知っておきたい要点
- 紹介状なしで一定規模以上の病院を受診すると、初診・再診で選定療養費の追加負担が発生する。
- 制度の目的は「医療資源の適切配分」で、重症・高度医療を必要とする患者への対応を円滑化するため。
- 日常的な不調は、まず地域の「かかりつけ医」へ。必要時は適切な専門医へ紹介してもらえる。
- かかりつけ医は継続的な健康管理や家族を含めた相談の窓口として有用。
選定療養費制度とは
選定療養費制度は、紹介状なしで一定規模以上の病院を受診した場合に、通常の診療費に加えて追加費用(選定療養費)がかかる仕組みです。
対象病院では、初診時および再診時にそれぞれ定められた金額の徴収が認められています。
目安額:初診7,000円以上、再診3,000円以上(歯科は初診5,000円以上、再診1,900円以上)
令和5年には対象病院の範囲が拡大し、適用される医療機関が増えました。救急などやむを得ない場合は対象外となることもありますが、紹介状なしに大病院を受診する際は追加費用が発生する可能性を念頭に置きましょう。
なぜ選定療養費制度があるのか
選定療養費は単なる追加料金ではなく、医療資源を適切に配分するための仕組みです。
軽症の患者で大病院が混雑すると、本当に高度な医療を必要とする患者への対応が遅れるおそれがあります。
地域の診療所・クリニック(かかりつけ医)で初期診療を行い、必要に応じて専門医療機関へ紹介する医療連携を機能させることが目的です。日常的な不調や軽症の症状は、まずは地域の医療機関を受診しましょう。
かかりつけ医を持つメリット
「かかりつけ医」とは、健康に関する相談を幅広く受け、必要時には適切な専門医・医療機関へ紹介してくれる、身近で頼りになる医師のことです。主なメリットは次のとおりです。
- 適切な医療連携:必要な検査・治療が見込まれる場合に、最適な紹介先を選定し情報連携してくれる。
- 継続的な健康管理:日常の体調や既往歴、家族歴を把握しているため、変化を早期に察知しやすい。
- 家族を含めた相談:家族の病歴・体質も踏まえた助言が得られ、予防の観点からも有益。
かかりつけ医を選ぶときのポイント
自分に合ったかかりつけ医を探す際は、次の点を参考にしてみてください。
- 立地・アクセス:自宅や職場から通いやすい場所にある。
- 診療時間・予約:ライフスタイルに合い、予約が取りやすい(例:夕方~夜診、24時間WEB予約など)。
- 信頼関係:説明がわかりやすく、相談しやすい雰囲気で長く付き合えそう。
症状や目的に応じて、内科・耳鼻科・眼科など診療科ごとに決めるのも一案です。
まとめ
選定療養費制度は、重症患者への高度医療を滞りなく提供するための重要な仕組みです。
「まずは大病院」ではなく、「まずは身近なかかりつけ医に相談」を習慣にしましょう。
大病院への直接受診では追加費用がかかる一方、かかりつけ医からの紹介があれば回避できる場合があります。
かかりつけ医は日常の健康管理から専門医紹介まで、あなたと家族の健康を支える頼れる存在です。思い当たる医療機関がなければ、この機会に探してみましょう。
参考出典





