病気を知る

がん予防の健康習慣!今日からできる「5+1」と科学的根拠


がんは誰にとっても心配な病気です。けれど、日ごろの生活習慣を少し変えるだけで、がんのリスクを大きく減らせることがわかっています。
「禁煙」「節酒」「バランスの良い食事」「身体活動(運動)」「適正体重の維持」―これに「感染症への対策」を加えた「5+1」の健康習慣を意識することで、がん予防につながります。

たばこをやめる(禁煙)

たばこはがんの最大の原因のひとつです。たばこを吸う人は、吸わない人より約1.5倍もがんになるリスクが高くなります。
「今さらやめても遅い」と思うかもしれませんが、たばこはいつやめても健康にプラスの効果があります。
また、自分が吸わなくても、他人のたばこの煙(受動喫煙)もがんの原因になるため、なるべく煙を避けましょう。

お酒はほどほどに(節酒)

お酒は飲まないのが一番ですが、飲む場合は1日あたりアルコール20gまでが目安です。

  • 日本酒 … 1合
  • ビール(大瓶) … 1本
  • 焼酎・泡盛 … 原液で2/3合
  • ワイン … グラス2杯程度

この目安を超えて飲むと、がんのリスクがぐんと上がります。2倍飲むと約1.4倍、3倍では約1.6倍にもなるとされています。

バランスのよい食事

食事のとり方もがん予防に大切です。ポイントは次の3つです。

  • 塩分を減らす:男性は1日7.5g、女性は6.5g未満が目安です。
  • 野菜と果物をとる:野菜は1日350g、果物は200gが目標です。
  • 熱すぎる飲み物をひかえる:60℃以上の飲み物は少し冷ましてから飲みましょう。

これらのポイントを守ることで、日本人に多い胃がんや、食道がんのリスクが低くなると言われています。
具体的な研究では、塩分摂取の多いグループは胃がんのリスクが2倍高く、熱いお茶を好む人は食道がんのリスクも高くなることがわかっています。 その他、一部の胃がんや肺がんでは、男性で野菜全体と緑黄色野菜の摂取量が最も多い群の胃がんリスクが最も少ない群と比べて低く2割ほどリスクが低くなる傾向がみられ、女性ではがんの部位別には差がみられなかったものの、果物全体の摂取量が多いほど分化がん(主に進行が比較的ゆっくりで治療の反応が良い性質のがん)のリスクが低下する傾向がみられたと報告されています。

体を動かす(身体活動)

運動をよくするグループでは、ほぼしないグループより、がん発生のリスクが15%前後下がることが研究で明らかになっています。
運動はがんだけでなく、心臓病や脳卒中の予防にもつながります。
例えば、毎日2,000歩(約1.6km)歩く人は、歩かない人より死亡率が約30%も低いといわれています。
また、4,000歩(約3.2km)以上歩くと、その差は約40%になり、同様に心筋梗塞や脳梗塞、がんの発症も少ないことが分かっています。 まずは、スマホの歩数計などで自分の歩数をチェックしてみましょう。
エスカレーターではなく階段を使う、バスを一駅早く降りて歩くなど、日常の中で体を動かす工夫を取り入れてみてください。

適正体重の維持

これはがんに関わらずですが、太りすぎも、やせすぎも健康にはよくありません。
「適正体重=健康な体重」を保つには、バランスのよい食事と適度な運動が必要です。体重の増減が気になる人は、体重を毎日チェックする習慣から始めてみましょう。

感染症への対策

実は、日本人のがんの原因として、「感染」も大きな要因です。以下のような感染症とがんには関係があります。

感染源

関係するがん

対策

B型・C型肝炎ウイルス

肝臓がん

一度はウイルス検査を受ける

ピロリ菌

胃がん

検査と除菌、定期検診

ヒトパピローマウイルス(HPV)

子宮頸がん

定期検診とワクチン接種

HTLV-1ウイルス

成人T細胞白血病

感染していれば、定期通院

感染=すぐにがんというわけではありませんが、早めの検査や対策が将来のがん予防につながります。

がん情報まとめサイトの紹介

こういった生活習慣とがんにかんする具体的な数字など、がんに関する情報が下記のサイトやパンフレットにもまとまっています。 少し難しいですが、実際の生活がどのような影響があるのか、確認してみましょう。

まとめ

「禁煙」「節酒」「食生活」「運動」「適正体重」「感染症対策」。
どれも特別なことではなく、日常の中でできることばかりです。
すぐにすべてを実践するのは難しいかもしれませんが、ひとつずつできることから始めてみましょう。
がん予防の基本は、日ごろの健康管理にあります。これからの自分のために、今から健康習慣を見直してみませんか?

参考出典

  1. 科学的根拠に基づくがん予防|がん情報サービス
  2. 多目的コホート研究成果パンフレット|国立がん研究センター
  3. Hakim AA, et al. Effects of walking on mortality among nonsmoking retired men. N Engl J Med. 1998;338(2):94-9.
  4. Tsugane S, et al. Salt intake and gastric cancer risk. Br J Cancer. 2004;90(1):128-34.
  5. Islami F, et al. Tea temperature and esophageal cancer. BMJ. 2009;338:b929.
  6. Shimazu T, et al. Vegetable and fruit intake and cancer risk. Ann Oncol. 2014;25(6):1228-33.
  7. 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書|厚生労働省

【文責】Pep Up ラボ編集部

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※本記事は一般的な健康情報を提供しています。治療・相談は医療機関にご相談ください。

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