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健診の基礎知識

聴力検査で何を調べているの?検査の種類と注意点


健康診断の聴力検査は、すぐに終わってしまいますよね。「こんなに短い検査でちゃんとわかってるの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
短時間で何を調べているのでしょうか。また「所見あり」と言われた場合、どうすればいいのでしょうか。

そんな聴力検査について、検査の目的と再検査になった場合の対処法、検査を受ける時のポイントをお話します。

聴力検査の種類

聴力検査には、実は色々な種類がありますが、健康診断などで主に行われるのは標準純音聴力検査です。

標準純音聴力検査

健康診断で聴力検査を受ける時は、「『プープープー』『ピーピーピー』という検査音が聞こえたらボタンを押して下さい」というような説明を受けているのではないでしょうか。
この検査は「標準純音聴力検査」と呼ばれている、最も基本的な聴力検査です。
標準純音聴力検査の中でも、2種類の音で検査する選別聴力検査と、幅広い高さの音で検査する精密聴力検査の2種類があります。

▶選別聴力検査
左右それぞれで1,000Hz(低い音)と4,000Hz(高い音)の検査音が聴こえているかどうか調べます。一般的な健康診断で行われている聴力検査です。
1,000Hzは日常会話を聞き取る目安、4,000Hzは早期難聴を調べる目的で行われています。

▶精密聴力検査
選別聴力検査よりも検査音の高さの種類を増やして、聴き取れる最小の音の大きさを調べます。低い音から、125、250、500、1000、2000、4000、8000Hzなど、たくさんの高さについて、左右それぞれで検査していきます。
工事現場など騒音がする場所で働いている人が受ける「騒音作業健康診断」などでも、同じように多くの検査音を設定して検査が行われます。

また、標準純音聴力検査で調べる聴力には、空気の振動が伝わる「気導聴力」と、骨の振動が伝わる「骨導聴力」の2種類あります。健康診断で検査するのは気導聴力です。骨導聴力検査は、耳鼻科などで必要に応じて行われます。

場合により、標準純音聴力検査に代えて「会話法聴力検査」が行われることもあります。会話法聴力検査では、医師の診察時に会話のやりとりができていれば「所見なし」とされます。

健康診断では行われない聴力検査

語音聴力検査は言葉を聞き取る能力・聞き分ける能力を調べる検査です。実際の言葉を聞き取って言語理解能力や音声認識能力を確認し、補聴器を作る時などに必要な検査です。

また、生後2〜4日に産科で行われる新生児聴覚スクリ―ニング検査は、小児難聴の早期診断のために重要です。

このように聴力検査と言っても様々な種類がありますが、目的に合わせた検査方法が選択されています。

難聴にもいくつかの種類がある

健康診断の結果で「所見あり」と書かれていたら、基準内の大きさで音が聴き取れていなかった、つまり難聴の可能性があるということです。
一言で「難聴」といってもいくつかの種類があり、代表的なものとその原因は以下の通りです。

  • 伝音難聴:外耳や中耳などが障害されて音が伝わらない難聴です。耳あかがつまっている、中耳炎や外耳炎、耳硬化症などの症状で起こる難聴が当てはまります。
  • 感音難聴:内耳や脳の神経に問題があって音が伝わらない難聴です。加齢性難聴、騒音性難聴、先天性難聴、突発性難聴などが当てはまります。
  • 混合性難聴:伝音難聴と混合難聴が混ざったものです。

健康診断で行う聴力検査だけでは、どの難聴に当てはまるかまではわかりません。「最近聞こえが悪い、聞こえない」と感じる場合だけでなく、聴力結果が「所見あり」となったら、自覚がなくても一度耳鼻科で精密検査を受けましょう。症状に応じた治療が必要です。

聴力検査を受ける時のポイント

最後に、聴力検査を受ける時のポイントをお伝えします。
まず、検査用のヘッドホンは、外部の音を遮断するためにしっかりと作られています。確実に耳の穴を覆うようにしましょう。
その他、検査手順に合わせた注意点は以下の通りです。

  1. メガネやヘアアクセサリーははずす:メガネやヘアアクセサリーなどがあるとヘッドホンをつけた時に隙間ができ、正確な検査音が伝わらないことがあります。検査中は外しておきましょう。
  2. ヘッドホンをきちんと耳にあてる:ヘッドホンがずれているだけで、音が聞こえにくくなって検査結果に影響が出ることがあります。しっかり耳に当てましょう。
  3. リラックスして検査を受ける:疲れている時や緊張している時には、音が聞こえづらくなることがあります。なるべくリラックスした状態で検査を受けると良いでしょう。
  4. 検査音がなっている間はずっとボタンを押す:検査では、「ピーピー」という音が断続的に聞こえます。正しいボタンの押し方は、「ピーピー」と鳴っている間はずっと押し続け、聞こえなくなったら離す、という方法です。検査前に検査担当者の指示を聞くようにしましょう。

まとめ

聴力検査で「所見あり」と診断されたら、難聴の程度や原因を早めに突き止めて、必要なら治療を受けるようにして下さい。
早めの対処で悪化が防げる難聴もあります。

まずは聴力検査の注意点を確認し、正しく検査を受けるようにしてください。

参考出典

  1. 聴覚管理マニュアル|日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会
  2. 聴力検査|日本予防医学協会
    https://www.jpm1960.org/jushinsya/exam/exam04.html
  3. 新生児聴覚スクリーニングマニュアル|日本耳鼻咽喉科学会
  4. 難聴について|日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会
    https://www.jibika.or.jp/owned/hwel/hearingloss/

【文責】Pep Up ラボ編集部

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※本記事は公開日時点の情報をもとに作成しています。制度や医療情報は変更される場合があります。
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