Pep Upラボ
生活習慣病

その不調、低血糖が関係しているかも?低血糖の原因と機能性低血糖について


「病院へ行くほどではないけれど、だるさや疲労感が抜けない」
「急に冷や汗が出たり、手が震えたりする」
このような不調は低血糖が関係しているかもしれません。

今回は低血糖、特に機能性低血糖についてご紹介します。

低血糖になるとどんな症状が出る?

低血糖とは、血液中のブドウ糖濃度が低くなった状態のことで、次のような症状が出やすいといわれています。

  • 身体的な症状
    手足の冷え、手足のけいれんや失神、手の震え、頭痛、呼吸が浅い、動悸、胸痛、目の奥が痛む、目のかすみ、めまい、ふらつき、甘いものへの欲求、あくび、疲労感、起床時の疲れ、日中の眠気、集中力の低下など
  • 精神的な症状
    攻撃的な行動、性格の異常化、感情が抑えられない、判断力の低下、幻聴、幻覚、精神不安定など

血糖値は通常80〜140mg/dlあたりで変動していますが、低血糖の症状が現れると言われる血糖値の目安は下記のとおりです。

  • 70mg/dl以下:汗をかく、不安になる、脈が速くなる、手が震える、顔が青白くなるなど自律神経系の症状
  • 50mg/dl程度:頭痛、目がかすむ、集中力の低下、あくびなど中枢神経の症状
  • 50mg/dl以下:異常行動、けいれん、意識がなくなるなど重篤な症状

症状の出方には個人差があり、70mg/dlより高くても低血糖の症状が現れることもあります。反対に、初期症状の自覚がないまま低血糖が進行することもあります。
急に自分では対応できない状態になることもあるため、本人の意識がはっきりしていないなど重篤な症状が出ているときには、周囲の方が救急車を呼ぶようにしてください。

低血糖の原因

低血糖を引き起こす原因には、大きく3つ「糖尿病性低血糖」「非糖尿病性低血糖」「薬剤性低血糖」があります。

  • 糖尿病性低血糖:糖尿病の治療中に生じる低血糖のこと
  • 非糖尿病性低血糖:自発的に生じる低血糖のこと。血糖の調節機能が異常を起こすことで生じる「機能性低血糖」と、膵臓や肝臓などの病気に伴う「器質的低血糖」がある
  • 薬剤性低血糖:薬の副作用による低血糖のこと

今回は、ほかの病気や薬剤によるものではなく血糖調節に異常が生じる「機能性低血糖」についてお伝えします。
なお、機能性低血糖の患者は約96%の方に食習慣の異常(過食や拒食、早食い、欠食など)が認められたとの報告もあります。
ご自身の体調や食生活と照らし合わせながらご確認下さい。

機能性低血糖のチェックリスト

持病や服薬がないにもかかわらず下記のような症状がある場合は、機能性低血糖が疑われます。

  • 低血糖の自覚症状がある
  • 食後、とくに4時間前後に低血糖の自覚症状がいくつか出現する
  • 夕方に手の震えや強い空腹感、脈拍数の増加、脱力感が起こりやすい
  • 甘いものが好きで、空腹時に手の震えやイライラが強くなる

10g程度のブドウ糖を摂ることでこれらの症状が改善する場合には、不調の原因が低血糖である可能性が高いです。
ブドウ糖はドラッグストアや通販などで購入でき、ブドウ糖が手元にない場合は、ラムネ菓子や砂糖、ジュース、飴などでお試しください。

車の運転中に低血糖が生じて大事故となったケースもあるため、日常的に低血糖の症状が現れる場合には、一度内科を受診してみましょう。

機能性低血糖の予防や対策

機能性低血糖を予防するには、食事を中心とした生活習慣の見直しが重要です。

  • 間食の内容を変える:間食はジュースや加糖コーヒー、クッキーなどよりも、たんぱく質の多いヨーグルトや豆乳などがおすすめ。食事の3時間後を目安に食べるとよいとされます。
  • たんぱく質を積極的に摂る:糖の代わりにエネルギー源となる、肉・魚・卵・乳・大豆製品を多めに食べましょう。
  • 食事の順番を工夫する:野菜・きのこ・海藻→肉・魚・卵・乳・大豆製品→ご飯・パンの順によく噛んで食べてください。

このような食事にすることで、血糖値の急激な上昇や低下が起こりにくくなり、低血糖の予防につながります。生活スタイルや体調に合わせて、自分に合った対策から試してみてください。
一方で、食べすぎや欠食は機能性低血糖の原因にもなるので注意しましょう。

まとめ

今回は、機能性低血糖についてお伝えしました。
血糖値は高いだけでなく、低くても体に不具合が生じます。
紹介したチェックリストも参考に、ご自身の体調や食生活を見直してみてください。

参考出典

  1. 柏木良子. 低血糖症を疑ったら. 日本医事新報, ,2013
  2. 低血糖|国立国際研究センター糖尿病情報センター
    https://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/040/050/05.html
  3. 永田太郎, 他. Flash Glucose Monitoring(FGM)時代の血糖値の分類 ―低血糖・血糖値スパイクを中心に―. Comprehensive Medicine 19(1), 2020
  4. 重篤副作用疾患別対応マニュアル 低血糖|厚生労働省
    https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1d45.pdf

【文責】Pep Up ラボ編集部

Pep Up ラボは、JMDCが運営する健康情報メディアです。
レセプト・健診データなどヘルスケア領域のデータ事業で培った知見をもとに、日々のくらしに役立つ健康・予防・医療の情報を、医師を含む社内外の医療専門職の監修のもとでお届けしています。

JMDC コーポレートサイト:https://www.jmdc.co.jp/

※本記事は公開日時点の情報をもとに作成しています。制度や医療情報は変更される場合があります。
気になる症状や治療については、医療機関へご相談ください。

シリーズ

  1. 腎臓を守る!糖尿病性腎症の症状と対策
  2. 血糖とは?血糖異常が引きこす病気と対策
  3. 糖尿病とは?インスリンの重要性と診断基準
  4. その不調、低血糖が関係しているかも?低血糖の原因と機能性低血糖について

関連記事