健康づくり・美容

花粉症だけじゃない? 「長引く不調」に隠れたアレルギーの仕組みと原因


3月も終わりに近づきましたが、まだまだ花粉症の症状に悩まされている方も多いのではないでしょうか。

花粉症はアレルギーの一種ですが、最近は食べ物が原因となる食物アレルギーについても理解が進んできました。
実は、「ちょっとした不調の原因がアレルギーだった」「大人になってから急にアレルギーになった」という可能性もあることをご存知ですか?

花粉シーズン真っ只中の今だからこそ、アレルギーで起こる症状やその仕組みについて学んでみましょう!

知っておきたい要点

  • かゆみやくしゃみだけでなく、長引く咳や腹痛もアレルギーが原因のことがある。
  • アレルギーとは、体を守るシステムが「無害なもの」を「敵」と勘違いして攻撃する現象。
  • 現代は、環境の変化などでアレルギーを発症する人が増えている。
  • 大人になってから、特定の食べ物や運動が原因でアレルギーになることもある。

意外と知らない? アレルギーが原因の身近な症状

アレルギーの症状というと、皮膚のかゆみやくしゃみがよく知られていますが、実はお腹が痛くなったり、咳が出たりと、少し意外に思える症状が起こることもあります。

【こんな症状はありませんか?】

  • 一年中続く鼻づまりや鼻水
  • 原因がわからない皮膚のかゆみや湿疹(しっしん)
  • 特定のものを食べた後の腹痛や下痢
  • 運動をした後の息苦しさ
  • 原因がわからないまま、ずっと続く咳
  • 目のかゆみや充血 など

「もともとこういう体質だから」「最近疲れているから」と見過ごしている症状も、もしかしたらアレルギーが原因かもしれません。
病院でアレルギーによるものだと診断されれば、お薬などで適切な治療や対策ができます。

アレルギーが起こる仕組み

アレルギーとは、本来なら体に害のない物質に対して、体を守る「免疫(めんえき)システム」が敵だと勘違いして、過剰に攻撃してしまう現象のことです。

花粉や食べ物、ダニなどの原因物質(アレルゲン)は本来なら無害ですが、アレルギー体質の人はこれらを敵と間違え、くしゃみや鼻水、かゆみなどの症状を引き起こしてしまいます。
アレルギーがなぜ起こるのか、その仕組みを確認しましょう。

① 侵入してきたアレルゲンを体が「記憶」する

アレルゲンが体に入ってくると、免疫の細胞がそれを認識し、アレルゲンと戦うための「抗体(こうたい)」という武器を作ります。
この抗体が細胞の表面にくっついて、体がアレルゲンのことを「敵だ!」と記憶します。この準備状態になることを、専門用語で「感作(かんさ)」と呼びます。

アレルゲンには、花粉やハウスダスト(家の中のチリやホコリ)、食べ物、金属、化粧品の成分、薬、日光、寒さなど、さまざまなものがあります。

② 2回目以降に侵入したアレルゲンを「攻撃」する

アレルゲンが2回目以降に体に入ってくると、「敵だ」と記憶して待ち構えていた抗体が反応し、攻撃物質を出してかゆみやくしゃみなどの症状を起こします。

このように、アレルゲンに触れてからすぐに症状が出るものを「即時型(そくじがた)アレルギー」と呼びます。とくに症状が重く、呼吸が苦しくなったり血圧が下がったりして命に関わる危険な状態を「アナフィラキシー」と呼びます。

一方で、「遅延型(ちえんがた)アレルギー」と呼ばれるものもあります。
これは、アレルゲンに触れてから1〜2日(24〜48時間)くらい時間が経ってから症状が出るアレルギーです。金属に触れ続けて起こる皮膚炎(かぶれ)などがこれに当たります。

現代はアレルギーの人が増えている

現代は、アレルギーを発症する人がとても増えています。
たとえば、スギ花粉症の人は2022年までの20年間で約2.5倍に増えました。また、食べてすぐに症状が出る食物アレルギーも増える傾向にあります。

原因としては、食生活や環境の変化、そして「清潔すぎる環境で育つことで、逆にアレルギーの原因物質に触れて免疫を学習する機会が減ったこと」など、いくつもの理由が関係していると考えられています。

大人の食物アレルギーにも注意!

最近、大人になってから急に食物アレルギーを発症するケースが増えています。

たとえば、「花粉・食物アレルギー症候群(PFAS)」というものがあります。
これは花粉症の人が、生の果物や野菜を食べたときに口の中がかゆくなったり、イガイガしたりするアレルギーです。食べ物の中に、花粉とよく似た成分が含まれていることが原因で起こります。

また、「食物依存性運動誘発(しょくもついぞんせいうんどうゆうはつ)アナフィラキシー」という少し難しい名前のアレルギーもあります。
これは、原因となる特定の食べ物を食べたあと、「2時間以内に運動をする」と重いアレルギー症状(アナフィラキシー)が起こるというものです。運動だけでなく、痛み止めの薬を飲んだり、お酒を飲んだりしたときにも起こりやすくなります。

まとめ

アレルギーの症状や原因となる物質はさまざまで、中には「こんなものが?」と意外に思えるものがあるかもしれません。
子どもの頃は平気でも、大人になってから突然アレルギーを発症することは誰にでもあります。

「今まで平気だったのに、特定のものを食べると口がかゆい」
「風邪を引いたわけでもないのに、ずっと咳が続いている」

もしこのような症状に心当たりがあれば、一度アレルギーの診察を行っている病院で相談してみることをおすすめします。

参考文献

  1. アレルギーの日・アレルギー週間|日本アレルギー協会
  2. アレルギー疾患の主な症状と予防|神奈川県
  3. アレルギー総合ガイドライン等|厚生労働省補助事業(アレルギー情報センター事業)
  4. 遅延型アレルギー反応|日本救急医学会
  5. 花粉症の治療法最前線|日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
  6. 令和3年度 即時型食物アレルギーによる健康被害に関する全国実態調査 報告書|消費者庁
  7. 松田 明生, 基礎から見た衛生仮説の再考, アレルギー, 68巻1号, 2019年, 29-37頁
  8. 5. 成人の食物アレルギー|日本アレルギー学会

【文責】Pep Up ラボ編集部

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※本記事は一般的な健康情報を提供しています。治療・相談は医療機関にご相談ください。

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